京都 栄摂院の紅葉

京都の紅葉名所

栄摂院の概要

栄摂院 紅葉

 京都市左京区にある栄摂院(えいしょういん)は、「くろ谷さん」で知られる金戒光明寺の塔頭寺院(※)。古くからの徳川家家臣で晩年は彦根藩筆頭家老を務めた木俣守勝によって1589年に建立された。境内はとても小ぢんまりとしており、金戒光明寺と真如堂という2つの大寺院の間に延びる路地沿いにひっそりと佇んでいる。

(※元々は大寺院の高僧の墓を守るために弟子たちが建てた庵のことだったが、後に独立して個別の小規模な寺院となったもの)

栄摂院の紅葉

 栄摂院は普段は山門とその先にある本堂までしか公開されておらず、その存在はほとんど知られていない。ところが、秋の紅葉の季節になると奥に建つ唐門(中門)が開放され、その先に広がる庭園を見学できるようになっている。

栄摂院の紅葉 唐門

 見頃時期になると、唐門の背後に目の覚めるようなモミジの紅葉が顔を出し、路地を通る人々の目を引く。その美しさに吸い込まれるようにして中へ入ると、そこには紅葉と苔の織り成す見事な庭園風景が広がっている。

栄摂院 紅葉

 庭園は本堂の軒下から見渡せる程度で決して規模が大きいとは言えないが、燃え上がるような紅葉に彩られたその風景は他の京都の紅葉名所に負けない素晴らしさを誇る。中でも緩やかに曲がった階段が散り紅葉で敷き詰められた光景はため息が出るほど美しい。

栄摂院の紅葉 散り紅葉

 また散り紅葉は苔生した地面の緑とも非常に良くマッチしている。参拝客は本堂の軒下に腰を下ろし、心ゆくまでこの紅葉風景を堪能していく。(付近には金戒光明寺や真如堂といった有名な紅葉名所があるためか、ふらっと立ち寄った参拝客によって意外にも人は多い。)このように、栄摂院は知る人ぞ知る京都の隠れ家的紅葉名所として訪れる人々を魅了している。

庭園公開期間と紅葉見頃時期

栄摂院の紅葉

【庭園公開期間】例年11月中旬〜12月上旬
※具体的な日程は毎年変わります

【見頃時期】例年11月中旬〜11月下旬
※その年の気候状況により時期は前後します

庭園公開時間と拝観料

【公開時間】7:00〜17:00

【拝観料】志納

栄摂院へのアクセス

①京阪本線「神宮丸太町駅」下車徒歩約20分
②地下鉄東西線「東山駅or蹴上駅」下車徒歩約25分
③市バス(32・203・204系統)「岡崎道」バス停下車徒歩約8分
④市バス(5系統)「東天王町」バス停下車徒歩約10分

栄摂院周辺の紅葉名所

真如堂の紅葉 三重塔

 栄摂院は南北に金戒光明寺と真如堂(上画像)という二つの洛東有数の紅葉名所にはさまれており、どちらも必見。金戒光明寺は巨大な山門が象徴するように非常に規模の大きなお寺で、紅葉期間中は「紫雲の庭」が一般公開され、また夜間ライトアップも行われる。一方の真如堂も本堂や三重塔をはじめ見どころが数多く、シーズン終盤には栄摂院と同じく散り紅葉の絶景も見られる。

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