京都 淀の河津桜

淀の河津桜 京都の桜名所

淀の河津桜の概要

 淀の河津桜とは、京都市伏見区に流れる淀水路という水路沿いに植えられている河津桜の並木道。その範囲は京阪本線の高架付近から淀緑地の東口にかけての約1.1kmに及び、その間約200本もの桜木を目にすることができる。

淀の河津桜

 ちなみに河津桜とは、1955年に静岡県河津町で発見された新種の桜のことで、早咲きの品種である大島桜と寒緋桜の自然交配により誕生したとされる。その特徴は花の色がソメイヨシノより濃いピンク色であること、何より開花が早い点が大きな特徴で、原産地である河津町では2月頃には早くも見頃を迎える。

淀の河津桜

 淀の河津桜に関しては、木によっては2月初旬頃に咲き始めるものもあるが、全体的な見頃時期は概ね3月上旬〜中頃。京都市内の梅の見頃と入れ替わるようにして咲き始める。

淀の河津桜

 なお、関西にはこれほど大規模な河津桜のスポットは他にないため、今では関西一の河津桜の名所、引いては関西で最も早い桜の名所として名高い。見頃時期になれば、桜が咲くのを待ちわびた多くの人で毎年賑わいを見せている。

淀の河津桜の歴史

淀の河津桜

 淀の河津桜の歴史は京都の名所としてはかなり新しく、2002年に地域住民が伊豆にて購入した2本の河津桜の苗木を淀水路沿いに植樹したのが始まりとされている。その後、2006年には「淀さくらを育てる会」が発足し、地域の活動によって桜の成育が進められた結果、今では約200本もの河津桜が咲き誇る京都の新しい桜名所となった。

淀の河津桜の見頃時期

淀の河津桜

例年3月上旬〜中旬
※その年の気候状況により時期は前後します
※河津桜の見頃期間はソメイヨシノなど他の品種より長いとされているが、淀の河津桜の全体的な見頃期間についてはおよそ1週間〜10日程度

桜ピーク時の混雑状況

淀の河津桜

 京都の桜スポットで心配されるのが混雑状況。淀の河津桜に関しては今ではSNS等で広く知れ渡った存在となっているため、見頃時期になれば非常に多くの人が詰めかける。また公共空間という場所柄、ポートレート撮影や犬同伴の人等も多く、さらには淀水路の緑道自体がそれほど広くないため、実際に足を運ぶと想像していた以上に混雑している印象を受ける(少なくとものんびり散策できるような感じではない)。とはいえ、桜は1km以上に渡り間断なく植えられているので、写真撮影に関してはそこまで困ることはないと思われる。

淀の河津桜へのアクセス

京阪本線「淀駅」下車徒歩約10分

淀の河津桜周辺の名所

東寺の梅と五重塔

 河津桜は開花が極端に早い品種のため、淀の河津桜の見頃時期にはその他の京都の桜名所のほとんどは未だ開花すらしていない状況である。しかしながら、淀水路と同様に河津桜が咲くスポットである東寺(上画像)や一条戻橋、三条大橋などに行けば、3月上~中旬頃であっても桜を楽しむことは可能。また長徳寺のオカメ桜や旧成徳中学校に咲く春めき桜も、河津桜と同じく極端に開花が早い品種のため、ほぼ同時期に見頃を迎えている可能性が高い。

北野天満宮 御本殿と飛梅

 加えて河津桜は遅咲きの梅の見頃時期にも重なるため、上述した東寺や京都一の梅名所として知られる北野天満宮(本殿前に咲く飛梅等/上画像)、清水寺(仁王門前に咲く)、梅宮大社、三室戸寺等に訪れるのも良いだろう。

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